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こんにゃく じゃーなる

[ご当地 美味 を訪ねて]

ハナコンニャク?@横浜

昔から日本有数の港町として栄えた横浜は、元々の日本文化と異国文化が融合し、今でもその独自性を保っています。「食」の分野に関しても同様で、中華街や海軍カレーなど海外にルーツを持つ物が有名です。

 

しかし今回、はるばる日光から食べに向かったのは、豚マンでも、シウマイでも、海軍カレーでもなく、「花こんにゃく」という横浜独自のこんにゃく。横浜の中でも知る人ぞ知る、幻のこんにゃくです。

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昭和のレトロ感♡

三色焼きそばも有名!

 

「花こんにゃく」をおでん種で提供している“磯村屋”というお店の情報をキャッチ。さっそく一路、横浜を目指します。横浜駅から市営地下鉄ブルーラインで阪東橋駅へ。活気のある横浜橋商店街を抜けると、磯村屋さんの看板が見えてきました。

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これが横浜独自のおでん種、
「花こんにゃく」!

 

店内に入り、さっそくお目当ての「花こんにゃく」をいただきます。

 

最初に噛んだときは、かまぼこのようなプリプリ感で、はじけるような弾力。「んっ!?普通のこんにゃくの歯ごたえともまた違うなぁ。」と思いきや、噛めば噛むほど、馴染みのこんにゃく食感に、近づいていくではありませんか!?この不思議な食感は、こんにゃく粉の他に、小麦粉とでんぷん粉を練り込んでいるためだと思います。

 

しかし、この「花こんにゃく」。そのプリプリ、ツルツルであるが故に、なかなか味が染みづらい感じがしました。おでんの種や煮物の材料として使う場合は、少しコツが必要かもしれません。歯ごたえ重視なら厚切りに、味染み重視なら少し薄切りにすると、グッと美味しくなると思います。

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別名、かまぼこ こんにゃく

お土産にもオススメ!

 

昭和の初期から作られるようになった「花こんにゃく」は、またの名を「かまぼこ こんにゃく」、「横浜こんにゃく」と言うのだとか。帰りに立ち寄った、横浜橋商店街の大野屋さんで少しお話を聞きました。

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とても気さくで感じの良いご主人♪

 

「花こんにゃく」の名前の由来は、周囲がギザギザしていて花びらの様だから。はたまた、米軍の兵舎(かまぼこ型)に似せて作った、なんて説もあるみたいだよ、とご主人。なるほど、横浜といえば第二次世界大戦後、米軍基地が多数ある地域。この説は有力かもしれませんね〜。
普通のこんにゃくと同じで、おでん、煮物、炒め物など、何にでも使える万能食材なんだとか。

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ありがとう、横浜の皆さん!

 

さて、今回の“ご当地美味を訪ねて”は横浜の「花こんにゃく」をフィーチャーしました。活気ある横浜橋商店街を抜けると、そこに広がるのは昭和ノスタルジー。磯村屋さんの暖簾をくぐると、まるで少年の頃に戻ったような錯覚を起こします。
是非、現地に行ってその雰囲気と共に、味わっていただきたい「花こんにゃく」。いつまでも守っていきたい、そんなこんにゃくが横浜にはありました。