目次
目次

こんにゃく じゃーなる

[ご当地 美味 を訪ねて]

山形の玉こん愛は平安から!?

pixta_20326211_S 2
鍋におでんに、スキヤキ…。みなさん、今年の冬もこんにゃくに親しんでますかー!?

 

こんにゃく芋の生産量トップが群馬県であることは、過去にお伝えしたとおり。では、“もっとも、こんにゃくに親しんでいる地域は?”。

 

2017年ラストの「こんにゃく じゃーなる」は、これをテーマにお送りします。
pixta_29756033_S 2

山形県民にとって、

河原で芋煮=秋の恒例行事!

 

【こんにゃくへの支出金額】

1位  山形市
2位  青森市
3位  新潟市
4位  仙台市
5位  福島市

 

「家計調査結果(二人以上の世帯:平成26~28年平均1世帯当たり年間の支出金額及び購入数量)」(総務省統計局)より

 

こんにゃくへの支出金額ナンバー1、それは、ずばり山形! 年間支出額は3,903円で、全国(1,989円)の約2倍に及びます。
「さといもへの支出金額」も、同様に山形市が全国1位なので、山形のこんにゃく支出=芋煮愛ゆえといえそう。

pixta_35570568_S 2
山形の観光地には「玉こんにゃく」の
のぼりが必ずあると言っても
過言ではない!

 

そしてもう1つ、山形のこんにゃく消費量に貢献していると思われるのが、玉こんにゃく。手軽に食べられる玉こんにゃくは、地域のお祭りや学園祭でも見かける、山形県民のソウルフードなんです。
pixta_28658427_S 2
“蒟蒻俳人”(勝手に命名)・芭蕉
「閑さ(しずかさ)や
岩にしみ入る蝉の声」と詠んだ
山寺は、こんにゃく縁の地!

 

もちろん、さまざまな観光地でも玉こんにゃくが売られています。山形市にある通称・山寺こと立石寺(りっしゃくじ)の串刺し玉こんにゃくは、とくに有名。

 

山門付近で売られており、「力こんにゃく」と呼ばれています。参道の石段(1,015段!)を登る前に、コレを食べると力が沸いてくる…というワケなのでしょう。

 

山形とこんにゃくとの密接な関係がはじまったのも、この山寺から。伝承によれば、山寺を開いた慈覚大師(円仁和尚)が、中国で漢方薬として使われていたこんにゃくを持ち帰り、精進料理に用いたとか。

 

当時は、平安の世。山形とこんにゃく、なんて長い付き合いなのでしょうか…!
pixta_20867599_S 2

山寺の玉こん!
からしをつけて食べるのが、
山形県のお約束。

 

ちなみに山形では、串刺し以外に、おでん・鍋ものと多様な料理に玉こんにゃくが使われているそう。

 

しかし、いわゆる“山形の玉こんにゃく”は、やはり茶色い玉こんにゃく。乾燥させたスルメの皮を使ったしょう油ベースのだし汁で煮込んだ、深みある味わいは絶ピン♥ 日本酒のアテにも、バッチリです。

pixta_28360593_S 2
山寺の五大堂からの眺め。
心洗われル〜☆

 

そうそう、山形県随一の観光スポット・山寺、実は縁切り寺だって、知っていましたか? 縁切りといっても、人との縁ではなく、悪縁を切るために参拝するそう。

 

悪縁を断ち切って、サイコーな新年を迎えたい…という人は、山寺に向かってみては? え? 今からじゃ間にあわない?

 

それなら、お坊さんの精進料理から発展した玉こんにゃくを食し、煩悩バイバイを心がけてはいかがでしょうか。

 

みなさん、こんにゃくとともに、良い2018年をお迎えクダサイ♪

 

■おまけ■

 

山形での玉こんにゃくの愛されっぷりはすざまじく、「たまこんちゃん」なるキャラも存在。生み出したのは、山形県のとある企業。なんとテーマソングやスルメイカのキャラまで!

 

ぜひ、ググってみてください。そのマルッと愛らしい姿に癒されること請け合いです♥