
[ゆるぷる都市伝説]
蒟蒻は魔の芋・毒の芋?!
こんにゃくは、もとは中国から伝来した食べ物。昔々の中国では「蒟蒻(グジャク)」と呼ばれており、日本名の「こんにゃく」もそれに由来しています。しかし、現在の中国名は「魔芋(モーユー)」。
「ま、魔の芋!?」ということで、今回は、背筋も凍るこんにゃくの怖〜いハナシをお届けします。
■過去記事:中国では魔芋?!世界の蒟蒻
こんにゃくの植物としての学名は、英語で「Amorphophallus konjac」。しかし、「devil’s tongue(悪魔の舌)」「elephant foot(像の足)」と呼ばれることも。
“悪魔の舌”の名は、こんにゃくの花のちょっぴりグロい見た目から。しかもこの花、チョット嫌なニオイがするとか。
“像の足”は、こんにゃく芋のイカツさからの名付けでしょう。何年もかけて巨大に成長した芋は、ホントに像の足みたいなんデスよ……。
おどろおどろしい名前で呼ばれがちなこんにゃく芋、日本でも「毒芋」なんて異名を持っています。
こんにゃく芋は、他の芋と違い、芋のままでの食用は超キケン! 生のこんにゃく芋に素手で触れば激しい痛み・かゆみに襲われ、煮ても焼いても食べることはできません。
ネズミさえも、こんにゃく芋を食べることはないと言われているほど。これが「毒芋」と呼ばれる所以(ゆえん)です。
“毒”の正体は、芋に含まれる「シュウ酸カルシウム」。シュウ酸カルシウムは劇物にも指定されているマジもんの毒物death。でも、こんにゃく芋以外の食物にも含まれています。
例えば、山芋で口の周りがかゆくなったり、生のパイナップルを食べて下がピリピリしたり……。それらも、シュウ酸カルシウムの仕業!
こんにゃく芋に含まれるシュウ酸カルシウムは、山芋やパイナップルより遥かに大量。よって、そのまま食べるとタイヘンなことになる「毒芋」なのデス。
じゃあ、「毒芋」をぷるぷるのこんにゃくに加工すれば食べられるのはナゼ? 答えは、こんにゃくをぷるぷるに固める凝固剤がシュウ酸カルシウムを中和してくれるから!
古くは、凝固剤として灰からできた灰汁(あく)を使用していました。「毒芋」をすりおろして灰(灰汁)を混ぜれば、ぷるんと食感&シュウ酸カルシウムを中和できるなんて、誰が発見したのやら。人類ってスゴイなぁ。
現在は、灰汁そのものではなく水酸化カルシウムを凝固剤に使用。水酸化カルシウムの質は、こんにゃくの味を左右する大切な要素でもあります。
中には、ホタテの貝殻由来の水酸化カルシウム(シェルライム)を凝固剤に使った高級こんにゃくも。シェルライムを使用すると、臭みが少なく食べやすいこんにゃくに仕上がるんですよ。灰の代わりにホタテの貝殻とは……。人類のグルメへの探究心、おそるべし。
■過去記事:美味な蒟蒻の見分け方〜蒟蒻粉・凝固剤編〜
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ちなみに「毒芋」ことこんにゃく芋の国内主要産地は、群馬・栃木・茨城の3県。
この「北関東3県産のこんにゃく粉」&ホタテの貝殻由来の臭みが少ない凝固剤「シェルライム」で作った(※)のが、「神々の蒟蒻」!
昔ながらのバタ練り製法にもこだわり、「ぷるぷる」を超えた「ぐにぐに&ふわふわ」の食感がウリ。味染み抜群の感動食感、試してみる価値アリdeathよ❤︎
※原材料名には「水酸化カルシウム」と記載されていますが、シェルライムを使っています。