
[シャチョーくん 通信]
あのナゾ解決★蒟蒻トリビア
5月29日は、コン(5) ニャ(2) ク(9)の日。今日こそ、“こんにゃくの素朴な疑問”に白黒つけようではないですか!
創業100年超え、日光の老舗こんにゃく屋「北野谷商店」のシャチョーくんが、ズバッとレクチャーしちゃいます。
[trivia1]
黒こんvs白こん、実はビミョーに風味も違う!
黒こんにゃくと白こんにゃくの違い、本じゃーなる読者のみなさまなら、すでにご存知ですよね?! そう、多くの黒こんにゃくは海藻で色付けされているんです。(「なんでそんな手間を?」という方はコチラ)
原料表示には「海藻粉末」などと表記されていますが、その正体は、ヒジキやカジメなど。緑の刺身こんにゃくの場合は、青海苔やクロレラを使っています。
「そういえば、刺身こんにゃくって青海苔の風味!」と思ったみなさま、同様に、黒こんにゃくも海藻の風味がするんですよ。黒と白を、同じ料理に使ってみてください。海藻の味とはわからないかもしれませんが、きっと黒の方が深みある味わいだと感じられるはず♪
◼️オススメ記事_実は“赤いこんにゃく”もあるんデス
[trivia2]
最近のこんにゃくは、“アク抜きなし”で食せる
こんにゃくのアク抜き、その存在を知ってはいても、面倒でつい省いてしまいがち。でも大丈夫。昨今は、アク抜きをしなくても美味しく食べられるこんにゃくがほとんどです!
昔のこんにゃくは、こんにゃく芋を皮ごとすりおろし、固める際に灰汁(アク)を使っていました。この方法だと、下茹でしないとえぐ味が残ってしまったんです。現在の製法なら、ほとんどが水洗いだけで大丈夫ですヨー。
ちなみに「北野谷商店」の場合は、ニオイの原因となる凝固剤・水酸化カルシウムをなるべく使わずに固まる製造方法で製造。キッズにも「変なニオイしな〜い♡」と好評です。
とはいえ、「アク抜き不要のこんにゃくも、やはりアク抜きした方が美味!」が、ぼくシャチョーくんの持論。グルメな方はアク抜きしてから食べるのがベストです。
◼️オススメ記事_下茹でよりもニオイが取れる、塩を使ったアク抜き方法(レシピ内参照)
[trivia3]
通常のこんにゃくだって、刺身=生で食べられちゃう
“刺身”と書かれたこんにゃく、通常のこんにゃくと何が違うのか、不思議ですよね。メーカーごとに“刺身用”のこだわりがあり、水分が多めだったり、通常こんにゃくよりニオイの少ない凝固剤(シェルライム)を使っていたり……。「北野谷商店」の場合は、より歯ごたえを楽しめるこんにゃくを刺身用として作っています。
でもね、通常こんにゃくも水洗いして加熱ナシで食べられマスよ! 「北野谷商店」では緑の刺身こんにゃくも作っていますが、写真のような商品も。お試しあ〜れ★
◼️オススメ記事_原材料のひとつ、“シェルライム”ってなんだ?!
[trivia4]
しらたきvs糸こんにゃく。その違いは……ナイ?!
白=したらき、黒=糸こんにゃく? いえいえ、さまざまなメーカーを見てみると白い糸こんにゃくも販売されており、一概にそうは言えないんです。
調べてみると、昔は製法に差があった模様。しらたきは、固める前のドロドロのこんにゃくを細い穴から出しヒモ状にして茹でています。その様子が滝のようであることから「しらたき」の名に。主に関東で食べられていたとか。
対して糸こんにゃくは、固めたこんにゃくを切ったり、ところてんのように突き出したりして作っていました。こちらは主に関西で作られていたようです。
でも、上記は昔々のハナシ! 現在は、糸こんにゃくもしらたきと同じ製法で作られています。「北野谷商店」も然り。
製法が同じなら、太さが異なる……? 実は、これも不正解です。
昔の製法の違いから、細い=しらたき、やや太い=糸こんにゃくと名付けている商品はあります。しかし、めっちゃ細〜い糸こんにゃくもありますし、「北野谷商店」の場合は、しらたきと糸こんにゃくで太さに大きな差はありません。
よって、しらたき・糸こんにゃくに明確な違いはナシ! あえていうなら、昔の名残で、関西では、しらたき製法で作られていても白くても、糸状のこんにゃく=糸こんにゃくと呼ばれがち……ということが言えるようです。
そうそう、「北野谷商店」では、板こんにゃくを突いたりカットしたりして作った「突きこんにゃく」「太糸こんにゃく」も作っています。しらたき・糸こんにゃくと食感や味染みが違うので、料理やお好みで使い分けをお楽しみください。
みなさま、今年も良い529の日を〜♡
◼️529の日のディナー、決まっていない人はこの記事をご参考に〜◼️
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