[ゆるぷる都市伝説]
蒟蒻の珍活躍-歴史篇-
5月29日はこん(5)にゃ(2)く(9)の日!
こんにゃくの活躍シーンは食べ物だけではありません。近年は、美容にペットにと大活躍していますが、昔から超意外な活躍をしてきたんですよ。
529の日を記念し、「蒟蒻の珍活躍-歴史篇-」を特集します♪
【衣服】上杉謙信の陣羽織はこんにゃく!
「こんにゃく紙」という紙、ご存知ですか? これは、和紙の表面にこんにゃく糊(※)を塗ったもの。和紙の強度と耐水性が高まるのが特徴です。※_こんにゃく芋からつくった糊
そんなこんにゃく紙で衣類を作り、「紙衣」「紙子」と呼んでいました。丈夫で軽量、防水性も高く、絹より安価とあって、長いことさまざまな用途で用いられてきたんです。
平安時代中期には、僧侶が着用。絹は蚕の命を奪って作るものなので、和紙製なのがポイントなのかもしれませんね。
戦国時代には、武将たちが紙子の陣羽織で出陣(「紙子陣羽織」で画像検索してみて)! 上杉謙信を祀る山形県の上杉神社に伝わる陣羽織は、現存する最古の紙子なんですって。
ちなみに戦国武将の采配にも、こんにゃく紙が使われていました。
江戸時代になると庶民の防寒具として人気を集め、こんにゃく好き俳人である松尾芭蕉もご愛用。
大正時代以降も、チョッキなどとして着用されてきました。
【鍋】具じゃなくて調理器具がこんにゃく?!
こんにゃく紙は、衣類以外にも使われていました。江戸時代には、こんにゃく紙の鍋まであったそうです。
にわかには信じがたい……。でも、水を入れてちゃーんと火にかけることができたとか。
【気球・飛行機】こんにゃくで空を飛ぶ
明治時代から、気球の風船部分をこんにゃく紙で作っていたんです。
明治10年の西南戦争では、陸軍がこんにゃく紙の気球を開発。昭和初期には、有人浮遊実験にも成功!
太平洋戦争末期の昭和19〜20年には、こんにゃく紙の気球で無人の「風船爆弾」を作り、実際にアメリカまで飛ばしています。
また、飛行機にもこんにゃくが使われていたとの噂が。
飛行機が金属製になったのは、昭和初期のこと。それ以前は「羽布」と呼ばれる布製の胴体・翼でした。この羽布の強度アップにも、こんにゃく糊が使われたというわけ。
兵器に使われたのは悲しい歴史ですが、こんにゃくで空を飛べると考えると夢があるかも!!
【ゴム】自転車とこんにゃくの関係は……
和紙や布との組み合わせ以外でも、こんにゃくは大活躍。とくに工業用途で、こんにゃく粉が幅広く用いられていました。
セルロイドの代用品、織物用の糊などに使われるのみならず、明治・大正の時代には、小麦粉と混ぜ合わせて人造ゴムまで製造!
自転車のタイヤにも、こんにゃくのゴムが使われていたんです。
【ペニシリン】命を救うこんにゃく?!
ペニシリンは、アオカビが生成する抗生物質。1928年にイギリスで発見され、日本は昭和19年から陸軍が開発を手がけました。
ペニシリンを作るには、何を養分としてアオカビを発生させるかが重要。その養分として選ばれたのが、こんにゃくだったんです。
牛乳でアオカビを発生させても、効果の高いペニシリンはできず。しかし、ローカロリーなこんにゃくで発生させたアオカビからは、優秀なペニシリンが完成!
そうそう。現代でもこんにゃくは、別の形で医療に貢献しています。
【帽子】こんにゃくを被る?ホント?
こんにゃく粉やこんにゃく生まれのカビではなく、“こんにゃくそのもの”を使った珍発明もありました。
それが、凍みこんにゃくの夏用帽子! 大正時代の発明品のようです。
こんにゃくをカラカラに乾燥させた凍みこんにゃくは、確かに軽くて通気性もよさそうだけれど……。実際に被ってた人、いるんですかね(汗)。
こうしてまとめてみると、我らがこんにゃく、いろんなシーンで大活躍していますね。でもやっぱり、こんにゃくが食用するのが一番♪
皆さんにおいしいこんにゃくを届けるため、北野谷商店のシャチョーくんは、今日も心を込めてこんにゃくを作っています。
これからの季節は「冷やし串でんがく」がオススメ! 529の日は、ぜひぜひ、こんにゃくメニューで家族団欒してくださいねー♪